問題43
社会福祉法に定める共同募金に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- 共同募金会以外の者は、共同募金事業を行うことが禁止されている。
- 共同募金は、第二種社会福祉事業である。
- 共同募金は、市町村の区域を単位として寄附金を募集して行う。
- 共同募金は、目標額を設定せず実施する。
- 国は、寄附金の配分を決定できる。
正答:1
1 ○ 選択肢のとおりです。社会福祉法第113条3項に「共同募金会以外の者は、共同募金事業を行つてはならない」と記載されています。
2 × 共同募金は第一種社会福祉事業です。社会福祉法第2条に規定されているように、入所施設を第一種社会福祉事業と覚えている方も多いと思いますが、同法第113条1項に「共同募金を行う事業は、第2条の規定にかかわらず、第一種社会福祉事業とする」と例外規定が設けられています。
3 × 共同募金は、都道府県の区域を単位として行われる寄付金の募集です。
4 × 共同募金を行うには、その目標額、受配者の範囲、配分の方法を定めて公告しなければなりません。(社会福祉法第119条)
5 × 「国及び地方公共団体は、寄附金の配分について干渉してはならない」と定められています。(社会福祉法第117条)
ポイント
出題テーマとして「ソーシャルワーカーのネットワーク構築における」と示されていますので、コミュニティワークの観点で問題を捉える必要があります。
コミュニティワークにおけるソーシャルワーカーの役割は、地域課題に取り組むために、住民や関係機関など社会資源をつなぐコーディネーターです。
地域住民同士のつながりや信頼感を醸成し、地域の中で気付きが生まれ、地域の問題解決に取り組めるよう働きかける役割ですので、ソーシャルワーカーが問題解決をしてしまうことは避けなければなりません。
問題44
事例文を読み、社会福祉協議会の地域福祉コーディネーター(コミュニティソーシャルワーカー)の地域共生社会の構築に向けた対応として適切なものを2つ選びなさい。
【事例文】
日系人のKさん(69歳)は、30年前に来日し、団地で一人暮らしをしている。本国とのつながりは薄れ、国に帰ることはできないと感じている。Kさんは、来日後は職場と自宅の往復だけの働き詰めの生活を送ってきたことから、日本語も十分に話せない。しかし、体をこわして1年前に退職し、社会との唯一のつながりだった職場を失った。現在では団地内の自室に閉じこもりがちな生活を送り、自宅を出るのは、買い物で外出する程度である。
地域福祉コーディネーターのLさんは、地域の民生委員から、Kさんが社会的に孤立している状況を聞いた。Lさんは、Kさんが地域の人とつながりながら暮らしていけるように働きかける必要があると考えた。
- 今後は難しい対応になると予想されるため、民生委員に対して、Kさんにはこれ以上かかわらないように伝える。
- Kさんには気づかれないようにしながら、本人の性格や病気、現在の生活状況を把握するために、元の職場関係者や団地、近所の人たちへの聞き取り調査を行う。
- 外国にルーツを持つ人を組織化して、見守りや居場所、学習機会など、互助のネットワークを作るよう働きかける。
- 分野横断的に行政の様々な関係部署に声をかけ、外国にルーツを持つ人の活用可能な地域の資源やサービスを確認したり、整理したりする。
- 本国にいるKさんの家族・親せきを探して連絡を取り、国に帰ることができるように取り計らう。
正答:3と4
事例文が長いですが、あわてずに問題文で示されている設定を読み取ります。
テーマは「社会福祉協議会の地域コーディネーターの地域共生社会に向けた対応」
タイミングは「民生委員から、日系人のKさんが社会的に孤立している状況を聞いた」時点です。
1 × Kさんと地域との繋がりをとりもどす観点では、民生委員も地域の社会資源のひとつです。
2 × 周囲の人からKさんの個人情報を取得するときには、Kさんの同意を得ることが必要です。
3 ○ 同様の状況にある人を組織化して、互助ネットワークを作る取り組みは、コミュニティソーシャルワーカーが行う援助として適切です。
4 ○ コミュニティソーシャルワークを行うにあたっては、地域アセスメントのための情報収集が必要です。
5 × 現在のところ、Kさんは「国に帰ることはできない」と感じているため、帰国できるように取り計らうことは、Kさんの希望に沿っていません。
ポイント
「地域共生社会」という出題テーマに沿って考えます。
外国にルーツを持ち、地域から孤立している人と地域とを繋ぎ、ともに生きるための環境への働きかけとして、適切な選択肢を選びます。
